うたかたのあとさき

泡沫のごとく儚き想いを形に

「外郎売り」から始める暗唱練習

 

 

はじめに

 

方法序説』を暗唱しようとしたらタイトルから躓いた、ほうじょうです。

 

今回は

 

古典を暗唱することが難しい……

暗唱する練習をどうすればいいのかわからない……

 

そういった方におすすめです。

 

現在、私も同じ悩みを抱えております。

しかし、「外郎売り」という暗唱練習に最適な文章を見つけましたので、

それを共有したいと思います。

 

方法序説』タイトルで挫折

 

私は『方法序説』を暗唱しようと試みています。

しかし、すでにタイトルからして挫折してしまいました。

 

方法序説』の正式タイトルは

 

『理性を正しく導き、学問において、真理を探究するための方法序説

 

です。

 

すでにここで私は

 

さては古典暗唱は想像以上に難しいな?

 

と察しました。

そこで一時撤退。

 

方法序説』暗唱のためには前段階を経る必要があると判断しました。

そこで何かいい暗唱練習法はないかと調査していたところ、「外郎売り」を見つけました。

 

外郎売りとは何か

 

外郎売りとは、声優ならば、誰でも暗唱できる5段落からなる文章です。

古風な文体で書かれておりまして、最初は見ながら読み上げるだけでも難しいです。

しかし、読み上げる練習をするうちに徐々に古風な言葉でも暗唱できるようになっていきます。

 

現在、私は1段落の半分しか暗唱できません。

しかし、プロの声優の方は何でも1週間でこの「外郎売り」を暗唱してしまうらしいです。

 

というわけで、彼らに習って私も「外郎売り」をすべて暗唱してみることにしました。

 

外郎売り」というタイトルの読み方

 

さらに、「外郎売り」には暗唱しなければわからない事実があります。

それは「外郎」は「ういろう」と読むことです。

 

外郎売り」を読み上げたことのない方はきっと

外郎」を「げろう」と読み上げてしまうでしょう。

(実際私もそうでした。)

 

暗唱練習を続けるうちにタイトルの意味がわかるようになっています。

そこにこの文章の工夫を感じます。

暗唱練習を続けることで新しいことを発見できるのがこの文章のいいところです。

 

そういうわけで自分の暗唱力の付き具合がわかりやすいこの「外郎売り」を暗唱練習法としておすすめします。

 

http://voice-actor.link/practice/uirou1/

発声練習!外郎売り本文!【ふりがな付き】

 

こちらに本文があります。

一度声に出して読んでみてください。

 

外郎売りを暗唱するメリット

 

さて、「外郎売り」をご紹介いたしましたが、「外郎売り」を暗唱するメリットは何でしょうか?

 

外郎売りを暗唱するメリットは3つあります。

 

  • 活舌がよくなる
  • 文章を体に染みつける練習になる
  • 黙読が早くなる

 

以上の3点です。

 

各自説明していきます。

 

活舌がよくなる

 

外郎売り」を暗唱する時、何度も読み上げて練習することになります。

暗唱なので本文を見ずに読む必要があります。

しかも、つっかえつっかえでは、1段落の最後まで暗唱することすらもままならないです。

 

というわけで活舌がよくなければ、「外郎売り」を暗唱することはできません。

ということは、結果的に「外郎売り」を暗唱できるようになるころには活舌がよくなるということです。

 

文章を体に染みつける練習になる

 

普段、私たちは文章を見たり、頭の中で黙読したりするだけでその文章を通り過ぎてしまいます。

そのため、私たちは本を2度読んでも、この部分読んでなかったなと気づくことが多くなるのです。

 

しかし、比較的短い「外郎売り」を暗唱することによって、文章が自分の血肉となる感触を味わうことができます。

そうすることで文章を体に叩き込むということがどういうことかがわかるようになります。

 

黙読の速度が上がる

 

活舌がよくなれば、頭の中で黙読する速度も上がります。

頭の中で読むことにつっかえなくなるからです。

 

難しい文章を読みとくにはやはり暗唱練習などで文章を読む速度を上げていくことが重要です。

 

そういうわけで「外郎売り」を暗唱することは、声優になりたいという方以外にも、読書を趣味とされる方にも非常におすすめです。

 

基礎練習の重要性

 

古典は古めかしい文体や一文の長さなどで全体的に非常に難しい場合が多いです。

そのため古典読解には適切な訓練を計画的に行う必要があります。

 

ただ単純に古典を暗唱するぞ、と意気込んだところで基礎が身についていなければ、到底不可能なことだというわけです。

今回思い知りました。

まさに「絵に描いた餅」の典型例になりかねないところでした。

 

それゆえに、古典を暗唱する前に最も基礎的な暗唱練習を積んでおくことで

単なる意気込みからその先が見えてきます。

 

基礎を固めることでちょっと先が見えるようになるのです。

私も「外郎売り」は1段落目の半分を暗唱できるようになっただけですが、なんとなく古典の暗唱方法もわかってきたようなきがします。

 

一旦は「外郎売り」の暗唱練習を続けていきます。

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか?

 

今回は『方法序説』を暗唱する下準備として、「外郎売り」をご紹介いたしました。

外郎売り」は段落ごとに暗唱の難易度が高くなっていきます。

最後まで暗唱することができるようになれば、プロの声優の道すらも開かれる、由緒正しき暗唱練習方法です。

 

皆さんも古典を暗唱するぞとか古典を読み通すぞと意気込むだけではなく、その下準備、基礎固めとして「外郎売り」を暗唱してみていただきたいです。

 

文章を血肉に変えるまでかみ砕くという訓練を積むことで古典の暗唱だけでなく、読解もしやすくなります。

暗唱練習はただ暗唱することだけでなく、読書するうえでも非常に役に立ちます。

 

暗唱をするまでもないと考えていらっしゃる方も読書を趣味とされている方はこの機会に

外郎売り」で読書速度を速めることを目的に暗唱してみてください。

驚くほどの効果が出てきます。

 

みなさんの読書ライフが充実することを祈っています。

 

読了ありがとうございました。