うたかたのあとさき

泡沫のごとく儚き想いを形に

超初心者向け! 哲学書の読み方 入門の入門のための2つの方向

形にされるべきものを形にする、ほうじょうです。

今回は哲学に興味はあるけど哲学書が難しすぎてよくわからない……。
そんな方向けの記事です。

哲学書といえば、語感がいいですしなんかかっこいい響きがありますよね。
私も言葉の響きで哲学専攻を選んだ節すらあります。

ただその哲学専攻。
本当にそこでしか学べない知識の宝庫でした。
しかも、その知識、ほぼすべて哲学の古典を読む上で必須。
知識の雨あられです。

そこで4年かけて学んだのは
「そりゃあ、いきなり哲学書を読み始めたら挫折するよ……」
という事実です。

そんな事実は世間で知られていません。
じゃあ、せっかくだから広く哲学書の読み方を広めてみようと思います。

それでは、広く豊かな哲学の世界に入門するために本文にどうぞ!

哲学書が難しいのはなんで?

哲学書って難しいですよね……。
難しすぎて何が難しいのかすらもわからない状態です。

まず、皆さんに知っておいてほしいことは哲学書は基本的に翻訳書であることです。
翻訳書は微妙に普段使う日本語と異なってますよね?
だから、哲学書の日本語は難しいんです。

しかも、その日本語、明治期に作られたものが多々あります。
そりゃあわからないですよ、古文読んでるのと変わりませんから。

そのため、初心者の方が最初に哲学書に触れてしまって挫折してしまうケースが多発しています。
いきなり単語を知らずに古文に挑みかかるのは愚の骨頂。
たぶん、みなさんもご存知かと思います。

ちなみに哲学にも古文における単語帳のようなものがあります。
それが「西洋哲学史」です。
これを一通りさらっておくかおかないかで哲学書の読みやすさが段違いです。

さらに古文と同じように哲学にも教科書的なものがあります。
その教科書の役割を果たすのが入門書です。

ちなみに入門書もそれなりに難しいです。
ですが、入門書無くして哲学の道にいる手段はありません。
読みましょう、入門書を!

哲学書が難しいのは2種類の理由がある!

もしかすると入門書に触れてみたけど、難しくて挫折してしまったという方もいらっしゃると思います。

多分挫折した理由は

見慣れない用語がたくさん
文章がみっしりとしている

だと思います。

読むのめっちゃ疲れるんですよね、入門書ですら。

だから、皆さんには
哲学書を読むのは疲れるもの。哲学は疲れるもの。つまり、体力勝負である」
ということを心得ていただきたいです。

まずは哲学書を読む目的を明確にしよう!

哲学書は体力勝負です。
だから、どれぐらいの力をかけるのかを明確にする必要があります。
自分の関心を明確にしましょう!

例えば、人生の意味を考えてみたいという方はまずは全般的な入門書の
人生の意味の個所をざっと目を通すぐらいの力具合がいいです。

目標を定め、力を最小限にしましょう!
そのうえで疲れます!

ガチで哲学書を読み解きたい!

入門書を読むと何となく次のステージ、もっと専門的な内容に移りたくなります。
それで哲学書に手を出すかもしれません。

ですが、入門書からいきなり哲学書に飛ぶとギャップでやられます。
気を付けましょう。

実は哲学の入門書と哲学書にはまだ間の段階があるのです。

それが「哲学史を学ぶこと」です。

哲学を学ぶというのは哲学史を学ぶことと同義です。
哲学の裏事情を知ることでなぜそのような本が生まれたのか、
何を意図して書かれているのか、
どの部分が重要なのか、
あたりをつけることができます。

そのうえで哲学書を読んでみてください。

哲学書を読む2つの秘訣

難しい用語は読み飛ばす

哲学書に難しい用語はつきものです。
用語を調べたりして疲れ果ててしまいます。

疲れないためにおすすめなのは、
わからない用語は線を引いて飛ばすということです。
絶対にわからない用語はでます。
絶対に、です。

※休憩のタイミングを決める!(重要)

ちなみに休憩が一番重要です!
挫折の原因はだいたい体力不足です。

入門書は基本的に新書になります。
ですが、読書に慣れていない方がいきなり一度にすべてを読み通そうとすると挫折します。
挫折の前兆として私も頭がぼんやりし始めますし、特に初心者の方は休憩をこまめにはさむべきです。

例えば、
1段落読んだら休憩する。
1部分読んだら休憩する。
1章読んだら休憩する。

……。

と自分の体力と相談しながら、休憩のタイミングを適宜決めてください。
1文読むだけでも構いません。

とにかく挫折の原因は体力不足です。
哲学はとにかく体力消費が激しいのです。

個人的おすすめ入門書

ヒントが欲しい方向け

『哲学ってどんなこと? ーとっても短い哲学入門』
著:トマス・ネーゲル 訳:岡本裕一郎・若松良樹 昭和堂

10種類の普段から考えがちな哲学的話題をわかりやすく、端的に説明してくれています。
言葉も簡単ですし、考えるのに集中したい方に特におすすめ。

ガチ向け
『西洋哲学史 古代から』
『西洋哲学史 近代から現代へ』
著:熊野純彦 岩波新書

やはり西洋哲学系の哲学書を読むためにはその裏事情を知る必要があります。
事情を知っているのと知らないのとだと内容の吸収率が段違いです。

哲学をガチで始めたいという方は必ず哲学史から始めましょう。

ちなみに哲学の教授は全員哲学史を一通り学んで、専門外でも議論ができます。

方法序説』 著:デカルト 訳:谷川多佳子 岩波文庫

デカルトの著作。
かの有名な「われ思う、ゆえにわれあり」が実際に書かれています。
古い本ですが、一般人向けに書かれているため、ためになる話題が多いです。
とりあえず第4章以降急激に難しくなるのだけは心得てください。

ちなみに「われ思う、ゆえにわれあり」は第4章に書かれています。

それ以前は意外とビジネス書の原点のような生活で役立つ心構えを教えてくれます。
ぜひ初めての哲学書は『方法序説』を!

まとめ

今回は完全に哲学初心者の方向けに哲学書に行くためのステップをご紹介いたしました。

大まかに分けて3つのステップと2つの方向があります。

超入門者向け

自分の興味関心を知る
簡単な入門書を新書で読む
自分で考える

哲学にガチ入門する方向け

自分の興味関心を知る
入門書を読む
哲学史を学ぶ
哲学書に挑む

このステップを踏めば哲学書にたどりつくことができます!

ちなみに休憩はお忘れにならないように!
ここが一番重要です。

それでは、ここまでご読了ありがとうございました。
みなさんのわからないがわかるになるように望んでいます。