うたかたのあとさき

泡沫のごとく儚き想いを形に

自閉症だと思ったら自閉症じゃなくてでも自閉症だった話

 

 

はじめに

 

発達障害者として話す、ほうじょうです。

 

今回は

広範性発達障害の当事者としての話をします。

 

特に昔テレビで自閉症が紹介されたときに、

「自分は自閉症かも」と感じたけど、

「残念ながら自閉症ではないみたいだな……」

と判断した話をします。

 

知的障害が併発しているタイプの発達障害

 

私は小学生ぐらいのころだったか、

テレビで自閉症という先天性の障害があることを知りました。

 

その自閉症という言葉は当時の私には新鮮に映って、

もしかすると自分のことかもしれない。

そう思いました。

 

ですが、そのあとに展開されたのはベッドで寝たきりになった

言葉を話すことも難しい方の話でした。

 

そうか、言葉が話せるならば自閉症じゃないのか……。

当時の私はいまだ分別がつかず、

自閉症は常に言葉をしゃべれないものだと勘違いしていました。

 

この時に気づければよかったのですが、

10年も前なので難しかったかなと思います。

 

知的障害が併発しないタイプの発達障害

 

昨今世間でもにわかに話が出始めた

アスペルガー障害、広汎性発達障害自閉症スペクトラム障害

これらの呼び名は「知的障害の伴わない」発達障害を表しています。

要するに、自閉症です。

 

ここにADHDやトゥレット症(無意味な動きの繰り返しがある症状)などが含まれて、

自閉症スペクトラム障害と呼ばれます。

 

自閉症も今は使われなくなった言葉ですが、

あえて言うならば、発達障害の中に含まれます。

 

私はその知的障害を伴わない発達障害者です。

先天性の脳機能障害です。

先天的に認知の仕方が違うため、社会生活が困難になりやすいです。

 

実際、私も生活は困難でしたし。

 

発達障害の大まかな分類

 

発達障害は非常に多様な症状があって、

大まかに分けて

多動性・衝動性のあるADHD

非社交性のある自閉症アスペルガー症候群

読みや書きに問題のあるLD(学習障害

無意味な動作の反復があるトゥレット症候群

があります。

 

 

自分の場合

 

私の場合は多動性は一切なく、普通の人と比較しても体が動かないほうです。

だいたい1時間に1回身じろぎする程度です。

言うなれば、不動性でしょう。

 

衝動性もものすごく考えて、予算内で本を買うぐらいです。

一切散財はしません。

結果、極度のドケチになりました。

これも普通の人と比べてもかなり低いほうです。

 

無料のものしか最近は触れておらず、有料のサービスを受けるのは

昼食ぐらいです。

本以外のものはほとんど買いません。

 

5000円以上本を買って、失敗したな……と感じるぐらいです。

 

そして、非社交性。

これは非常に強く当てはまります。

 

まず、人生を通じての友人が一人もいません。

土地の切れ目が縁の切れ目と言わんばかりに

過去の友人とはすべて関係が切れています。

 

私はそれに対して全く苦痛を感じませんし、

あえて言うならば、

友人最高!という言葉を真に受けて、

やっぱり友人関係をつなぐ必要はあるんだな……、

いったどうしようもない後悔をするぐらいです。

 

ついでに言うと、自罰的な傾向が非常に強く、

特定の他人にも厳しいです。

 

ルールを守らない人・マナーを守らない人などなど。

そのような人に対して私は非常に厳しくなります。

 

それ以外の人に対しては厳しくありません。

倫理的相対主義を実践しようと努力しているからです。

 

自分では社交性は高いほうだと思いますが、

表面上でとどまります。

赤の他人にすらも自分の深淵の闇を見せてしまうぐらいです。

 

一切人見知りはしません。

普通の人よりもずっと人見知りをしません。

まだ理由は不明です。

 

他人と一緒に時間を過ごすと単純に疲れます。

人の動き全般、身じろぎ・声などなど。

 

だから、人と関わりたくないです。

もっと言うならば、他人を自分の空間に入れたくない、入ってほしくない。

そんな傾向があります。

 

そういう点から私は大部自閉症の性質が強い、自閉症スペクトラム障害者ということができるでしょう。

 

もちろん、これは私の事例であって、ほかの方には当てはまりません。

だから、スペクトラム(虹)という言葉が使われているのです。

 

自閉症だと思ったけど自閉症じゃなくてでも自閉症だった

 

私は知的障害を伴わない発達障害者です。

これをもとに表題に肉付けをすると、

(自分は)自閉症だと思ったけど(知的障害が伴う)自閉症ではなくて

(知的障害の伴わない)自閉症だった

 

こうなります。

 

10年前に知的障害を伴わない発達障害の存在がどれだけ認知されていたのか。

ものすごく気になりますが、これはあとの課題に残します。

 

まとめ

 

今回は自閉症というところから

知的障害の伴う自閉症と知的障害の伴わない自閉症自閉症スペクトラム障害

があることをお伝えしました。

 

そして、自分の障害の特性を分析し、感覚の鋭さからくる

社交的だけど社交的じゃないところがあるというのを導きました。

 

人と話すのは好きだし、人に配慮をするのも好き。

 

でも、マナーを守らない人・法律を守らない人に対しては非常に厳しく、

世の中のそういう人たちと対立してしまう。

だから、外に出たくない。

 

人と話したいけど人を視界に入れたくない。

動きが気になるから。

 

人自体は嫌いじゃない。

でも人の動きは嫌い。

 

こういった単純ですが、恐ろしく社会生活を送りにくい認知を持っています。

 

こんな私ですが、まだなんとか生きています。

生き続けたいと思います。

 

ここまで私事を読んでいただいた方には格別の感謝を。

ご読了ありがとうございました。