人工知能が人を超えるとはどういう意味か? シンギュラリティについて
感覚器官に惑う、ほうじょうです。
昨今、人工知能の発達ににわかに世間が沸き立っておりますね。
私なども人工知能については幼少期のころより物語のなかで触れてきてまいりまして、
非常に興味を持っております。
ですが、残念ながら私には人工知能を作成するための技能を持ち合わせておりません。
それでも、人工知能について何か話すことができるとすれば、シンギュラリティの是非についてでしょうか?
このシンギュラリティというものが曲者であいまいなままに使われております。
この記事では人工知能におけるシンギュラリティとは何か、
人工知能がシンギュラリティに到達していると言えるだけの条件は何かをお話してまいります。
シンギュラリティとは何か
シンギュラリティ(singurality)、もとは英単語の特異点を意味するものでした。
物理学のブラックホールの分野などでも大活躍していそうですね。
それが転じて現在のカタカナ語と化したシンギュラリティは主に人工知能における知能の特異点、すなわち人間を超える知力を持つ地点を指します。
人間を超える。
なんだか迫りくるような凄みを感じます。
世間がにわかに騒ぎ始めるのもわかるような気がします。
ですが、このシンギュラリティ概念はその人間を超えるというインパクトの大きさだけが取りざたされ、その内容についての精査が進んでいないように感じます。
人工知能が人間を支配する世界が到来するのではないかという懸念、
自らの仕事が奪われるのではという不安。
それらの情感がないまぜになって、このシンギュラリティが語られております。
そこでこのシンギュラリティに関する誤解を解きほぐしていくことができればと思います。
結論から申し上げますと、シンギュラリティは現時点でも訪れたり、訪れていなかったりします。
人工知能は人間を超えていたり、超えていなかったりする
皆さんはチェスや将棋で人工知能が人に勝ったというニュースはご存知でしょうか?
そのニュースから人工知能が人の知能を上回るのではという懸念が生まれているように感じます。
ですが、私最近ニュースで見たのですが、つい最近からあげをお弁当に入れる人形ロボットの試作品ができたらしいですよ。
これら、2種類のニュースを比べ、ものすごく雑に言いますと、
人工知能にとってはボードゲームよりもものをつかんで離すという動作の方がより高度だということです。
要するに人工知能にとっての高度と人にとっての高度は全く意味が異なります。
人工知能が一番得意なのはパターンを蓄積することです。
それゆえに、クイズや病期診断などのとにかく知識量が物を言う分野、計算などが得意です。
しかし、だからといって精密な動きを行うことが得意というわけではありません。
各種生物で得意なことが違うように人工知能と人間では得意なことが違う。
チーターは早く走れますが、持続力がありません。
人間は早くは移動できませんが、持続力がすさまじくあります。
陸上生物でもっとも移動力と適応力の高い生き物、それがヒトです。
同様に人工知能は身体が金属でできています。
パーツがあれば持続力がありますが、そのパーツを組み入れる能力は未だ人工知能にはありません。
みずからで自らのパーツを作り出し、自らでそのパーツを組み込むことができるようになって初めて人工知能は人を超える準備が完了したと言えるでしょう。
そこまで行ってからシンギュラリティの議論をすべきなのではないでしょうか?
今はまだ夢物語の段階に過ぎませんので。
また、100年後ぐらいにシンギュラリティについては語ればいいと思います。
自己複製ができて、人を上回ろうという欲求およびプログラムが組み込まれでもしない限り、シンギュラリティは訪れないでしょう。
まとめ
シンギュラリティはその言葉のインパクトだけが取りざたされています。
しかし、人工知能とヒトとでは得意なことが全く違います。
そもそも身体の構造も違います。
その時点で同じ地平で語ることは無意味なのではという疑問を浮かべてもよいでしょう。
肉体の差は私たちが思うよりもずっと大きなものです。
それら肉体の差を無視して頭の中だけで考えてしまいますと
人工知能脅威論が唱えられてしまうのかもしれませんね。
人工知能は未だに自己の複製には成功しておりませんし、厳密な意味でヒトという生物種を超えて、ヒトを支配するというのはまだまだ先になりそうです。
ここまで駄文を読んでいた台方方には格別の感謝を。
ご読了ありがとうございました。
皆様の身体の性質を理解して、人工知能に負けないように頑張れるといいですね。